自宅にも使用している大谷石がいい風合いになってきましたので、改めて大谷石についてご紹介します。
大谷石は栃木県宇都宮市の大谷町周辺で採掘される石材で、約2千万年前の火山活動によって堆積した凝灰岩です。軽く柔らかい性質を持ちながらも独特の温かみと風合いを備え、古くから日本の建築に用いられてきました。特に有名なのは大谷石地下採掘場跡で、その壮大なスケールはまるで地下神殿のようで、現在では観光名所としても親しまれています。
歴史的には、江戸時代から採掘が盛んになり、明治以降は学校や教会、住宅など幅広く利用されました。東京駅周辺の建築や、昭和の代表的建築にも多く使われており、日本の近代建築を支えてきた石材と言えます。耐火性や加工のしやすさが評価され、今でも根強い人気があります。
私たちの家づくりにおいても、選択肢のひとつとして使われており、私の自宅のように玄関ポーチに用いると来訪者を柔らかく迎える佇まいをつくり、リビングの壁に取り入れると、光と影が重なり合う豊かな表情を演出します。外部に使うことの魅力の一つに「エイジング」にあります。年月を重ねるごとに色合いが深まり、苔むし、住まいとともに歴史を刻んでいく。その自然な変化は、人工素材では決して味わえない価値となるので、私もこれから自宅の大谷石の変化を楽しみながら暮らしていこうと思います。
大谷石は単なる建材ではなく、日本の歴史と自然が生み出した文化資産。私たちがつくる住まいに取り入れることで、住む方に「時間の豊かさ」を感じてもらえるのではないでしょうか。
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