社長 中嶋守夫 自己紹介

パッシブという考え方

2015/12/19(土) 未分類

パッシブとアクティブ」
パッシブという言葉を聞いたことがあると思います。アクティブ(能動的)の対義語と言えば、その意味を想像できるかもしれません。パッシブとは「受動的」という意味です。
 身近なところでは、肌との間や袂(たもと)から風が入り涼しさを感じる夏の浴衣、夏の打ち水、冬の昼間に干した布団の夜の温かさなど、これらはすべて、パッシブのあり方の一例です。つまり「熱や力を自然のまま利用する、しかも汚れを生まない」、これがパッシブの基本です。一方、海でのモーターボート、空でのジェット機などは、機械の力に頼るアクティブのあり方の一例といえます。
 このようなパッシブの考え方をお話しすると、「エコ、が口癖の偏った価値観の変わり者」とか、「パッシブは、現代の進んだ技術を否定して、昔の生活に戻れということか」と思われるかもしれませんが、そうではありません。パッシブは、自然とより深く関わることによって得られるものを大切にした方が、機械や石油などに頼るよりも、心地いい暮らしができると考えます。
 私たちが生きている世界は、それほど住みにくい環境ではないはずです(今のところと言ったほうがいいかもしれませんが)。基本的には、私たちはここに生まれてきた生物ですから、この世界と大きく矛盾しているはずはありません。したがって、その自然の持っているエネルギーの範疇(はんちゅう)を少し調節すると、私たちにとって具合のいい範囲の中に入れる可能性は、十分にあります。
 先人達は、その調節の手法を暮らしの中で生み出し実践してきました。これらは時代が変わっていく中で否定するのではなく、私たちが新しい手法と組み合わせをし、工夫をしていかなければいけないと思います

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