上田市 旧街道に建つ趣味を楽しむ家

自分が家を建てるならここしかないと思っていました

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節目に振り返る、新築までの道のり

この節目に、新築に至るまでの経緯を振り返ってみたいと思います。
2010年に上田の実家に戻ってきてから、約10年が経過しました。
両親も他界し、築50年になる母屋に住み続ける理由がなくなったこと、そして各部屋の冷暖房や浴室・トイレの夏冬の環境を快適に保つにはかなりの光熱費がかかることが、現実的な課題として浮かび上がってきました。
このまま老後を迎えるには、身体的にも経済的にも負担が大きいだろうと感じるようになりました。

「家を建てるなら、ここしかない」

若い頃にはあまり気にならなかった寒暖差も、年齢を重ねるにつれて身に染みるようになり、「高断熱・高気密の家に住みたい」という思いが強くなっていきました。
実家の母屋の管理や、職場・兄弟の新築工事の際にも、美し信州建設さんにお世話になっており、そのたびに小井戸さんに親身になって対応していただいていました。
普通であれば、モデルハウスをいくつか見学して決めるものかもしれませんが、建築中の過程や建てた後のアフターサービスまで、すぐ近くで見てきたからこそ、「家を建てるなら、ここしかない」と自然と思えるようになっていました。
「こんな家に住みたい」という理想はもちろんありましたが、「この人たちが建てる家に住みたい」という気持ちの方が強かったように思います。
家を建てた後のことまで知っているというのは、安心感につながりますし、それはなかなか得られる経験ではないと感じています。

計画と現実のはざまで

2020年春、小井戸さんに声をかけ、信州建設さんに相談を開始。
その後、営業の中村さんから、家づくりの流れや必要な知識について丁寧に教えていただきました。
理想の家についてお話しし、何度かやり取りを重ねた約1年後、ようやく間取りが固まり、見積もりを出していただきました。

しかし当時はコロナ禍の真っただ中。物資の供給が不安定になり、価格も徐々に高騰している時期でした。

提示された見積もりは予算を大きく超えており、計画は振り出しに戻ってしまいました。
気に入った間取りだっただけに、考え方を修正するのは簡単ではありませんでしたが、
それでも打ち合わせを重ねる中で少しずつ決まっていく過程は楽しく、前向きに取り組むことができました。
いくつかの理想は諦めて再度見積もりをお願いしたものの、まだ予算に届かず、しかも見積もりを出すたびに建材の値上げが進み、なかなかその差が縮まりませんでした。
2022年頃からは世界情勢の影響もあり、建材や半導体の供給不足により価格がさらに高騰。
そんな中、中村さんから「これまでの経験上、上がった価格はなかなか下がらない。待つよりも前に進んだ方が賢明です」と、背中を押していただき、気持ちを固めることができました。

童心がかき消した不安

そして2023年7月、ようやく予算に合致する間取りと見積もりにたどり着きました。
何度も間取りの修正をお願いしたにもかかわらず、美し信州建設の皆さんは常に真摯に対応してくださり、その姿勢にとても感謝しています。
ただ、当時は「本当に自分が家を建てられるのか?」という不安もありました。
そんな時、モチベーションを上げたくてネットで情報を見ていたところ、建築模型が目に留まりました。
よく設計事務所で見かける白い模型です。
動画やサイトで作り方を調べ、
子どもの頃に厚紙で家を作って遊んだことを思い出し、挑戦してみることにしました。
設計の高森さんには、展開図や詳細図のデータをお願いしたり、サイズ変更を頼んだりと、多くのご迷惑をおかけしたと思いますが、「楽しんでくださいね」と温かい言葉をいただき、励まされました。
カッターの使い方から動画で学びながら、試行錯誤の末、なんとか完成。
実際に模型を作ってみると、家の構造や工夫された点がよく分かり、細かい疑問も打ち合わせで確認できるようになりました。
 

建築現場で育まれた愛着

建築中は、現場が住まいのすぐ近くだったこともあり、ほぼ毎日のように様子を見に行きました。
足場からの眺めや普段は見られない屋根、壁の内部や断熱材など、貴重なものをたくさん見せていただきました。
また、小井戸さんや棟梁の荻原さんにお願いして、作業の様子をタイムラプスで撮影させていただきました。
特に上棟日は、多くの職人さんが一斉に作業する姿に圧倒され、「何もなかった場所に家が建つ」ということのすごさを改めて実感しました。
住みながら愛着が湧くのが一般的かもしれませんが、私は建築過程を見守る中で、すでにたくさんの思い出ができ、「ここはこうやって作っていたな」「ここはお願いした通りになっているな」と感じられることが多く、それが愛着に繋がっています。
現場には、できる限り足を運んだ方がいいと実感しました。

心地よさを積み重ねながら、生きてい

住み始めてからの一年間、本当に快適に過ごせています。
築50年の家とは単純に比較できませんが、パッシブエアコンのおかげで一年を通して快適な空間が保たれ、真冬でもフリースを着ずに部屋着で過ごせることに驚いています。
「暑くて目が覚める」「寒くて布団から出られない」といったことがなくなり、毎日が快適です。
設計時には、天井が少し低いかもしれないと吹き抜けを検討しましたが、自分がその高さに合わせて暮らせばいいと考え、吹き抜けにしない選択をしました。結果として、まったく気にならない居心地の良い空間になりました。
新築後に訪れた友人たちからは「木のいい香りがするね」「裸足で歩くと気持ちいい」といった声をいただき、嬉しく思っています。
多くの方の手によって完成したこの家を、これからも大切に暮らしていきたいと思います。
本当にありがとうございました。(2025年7月)

 

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